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しょうなんでんしゃ のブログ
 1/80くらいの鉄道模型の工作
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共晶ハンダ
 模型店で「共晶ハンダありますか?」と聞いたら、「キョーショーハンダ??」と聞き返された…。

 仕方なくモノタロウで買った。goot製のヤニ無しで品番は「SE-0ST16」である(写真左)。直径=1.6 mmと太めだがそれしかなかった。残念なのが、特殊ハンダシリーズの「ステンレス用」としか説明されていないことだ。肝心の「共晶ハンダ」とはどこにも書かれていない。共晶ハンダで商品を検索してもステンレス用の錫60%ヤニなしが出てくるのには参った。写真右のハンダは20年前に買った“64ハンダ”すなわち“こしあん”ハンダである。まだまだ無くなりそうもない。
共晶ハンダ


 さて、Youtubeに『Basic Soldering for Electronics』という動画がある。見るからに古い教本だが、その中でいくつか興味深い点があった。
< Lesson 1 >
・5:40 共晶以外のハンダでは“こしあん”状態を「Plastic」と表現している。日本人がイメージするプラスチックとはニュアンスが異なるのだろう。
・5:57 確かに、63/37の共晶を「Eutectic」と表現している。
・8:00 フラックスを塗布するが、薄めた塩化亜鉛水溶液に比べてかなりトロトロしてる。加熱してもジワジワッとなるだけで飛び散らない。そしてハンダを乗せても流れている。
・17:15 電子部品が加熱されると良くないので、ハンダ付けは2秒で行うこと。
< Lesson 2 >
・3:20 導線にハンダを染み込ませておく時に、「Insulation Gap」を設けておくこと。これは後々まで登場する。
(Lesson 3 からはターミナル形状毎の説明である)

<追記>
コチラのリンク先(PDFファイル)に、Sn-Pbハンダの共晶に関する比較的解りやすい解説と結晶の写真があった。
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コメント
コメント
『Basic Soldering for Electronics』を見ました。英語不自由なので隅から隅までは聞き取れませんでしたが、説明がすごくわかりやすいですね。とにかく色んなケースやオプションの可否を丁寧に一つずつ説明してくれるのが、間怠っこしいけれど、よくわかるという、日本的な教え方とは異質に見えて興味深かったです。
導線にハンダを染み込ませておく時に、「Insulation Gap」を設けておくこと。は、あまり気にしていなかったので、勉強になりました。その場で明確に理由を説明しない(聞き取れなかった?)ので、実例の中での説明を聞くまでフラストレーションが溜まりましたが、被覆の破損には想像以上に気をつけないといけないという事ですね。
これからはもう少し上手に電子部品のハンダ付けが楽しめそうです。
2020/04/29(水) 12:36:48 | URL | skt #b31WY3qY [ 編集 ]
私もほとんど聞き取れてません
skt様
コメントありがとうございます。私もほとんど聞き取れてません。映像やアニメーションを見比べて、何回もリプレイで聞き直しながら説明を何となく理解しました。作業現場での説明も良いですが、このような授業形式も解りやすいと思いました。
2020/04/29(水) 13:11:30 | URL | むすこたかなし #- [ 編集 ]
 ハンダとは長い付合いですが、錫60%くらいが一番融点が低い、というくらいの知識しかありません。たかが3%の違い、それじゃ64%になったらどうなのか。いろいろと疑問が湧いてきます。
2020/04/29(水) 13:19:19 | URL | モハメイドペーパー #- [ 編集 ]
モハメイドペーパー様
コメントありがとうございます。
スズが60%と63%、その3%の違いで凝固開始温度が約8℃も違ってきますね。Sn-Pbハンダが液体から固体になるとき、63:37の組成比に近づくようSnとPbの混合物(初晶)が析出しはじめて“こしあん状態”となります。液体中の組成比が63:37に達した時点で残ったハンダ全体の凝固(共晶)が始まります。この時は水→氷と同様に“シャーベット状態”となり凝固が完了するまでは一時的に温度低下が止まります。(食品に比べてハンダ付けの量は極めて少ないので、シャーベット状態で温度が止まるのは実感できませんね)下記のPDFファイルが比較的判りやすい解説と結晶の写真がありました。
http://www3.muroran-it.ac.jp/hydrogen/lec/intromat_09_12.pdf#search=%27%E5%85%B1%E6%99%B6+%E6%B7%B7%E5%90%88%E7%89%A9%E3%81%AE%E5%87%9D%E5%9B%BA%27

Sn64%でしたら1%分のSnを初晶で析出するために、凝固開始温度と共晶温度(183℃)には1~2℃の差がある思われます。小さな部品でしたらすぐ冷えますしクランプでしっかり固定されていればズレることも無いですが、あっちっち!と言いながら大きな物を空中戦でハンダ付けするような場合は、この1~2℃のためにズレてハンダが脆くなりクラックが生じる原因だと考えています。たとえ1%でも共晶以外のハンダを使う場合は、冷めきるまでしっかり固定することが大事だと思います。
2020/04/29(水) 20:15:08 | URL | むすこたかなし #- [ 編集 ]
最近は有鉛はんだの販売も少なくなってきていますね。
私は、毒性があるものの扱いやすい有鉛はんだを使っていますが、最近はSn62Pb36Ag2というのを使用しています。
固相線温度、液相線温度共に179℃とのことで、共晶はんだよりも低い温度で溶け、固まります。
元々はオーディオ等で銀線を半田付けした時に銀食われという問題があってその対策品らしいです。
銀が入っているので少々高価なのと入手しづらいのですが、半田付けはやりやすいような気がします。
2020/05/03(日) 11:57:26 | URL | 森井義博 #- [ 編集 ]
森井様
コメントありがとうございます。2%の銀が入って融点が下がるとは意外でした。たしかに入手が難しそうです。
入手と言えば、欲しいサイズの「ヤニなし」を探すのも大変ですね。
2020/05/03(日) 22:10:35 | URL | むすこたかなし #- [ 編集 ]
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