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 しょうなんでんしゃ のブログ
 1/80くらいの鉄道模型の工作
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『Guide to Resistance Soldering』(1)
 YouTube 『Guide to Resistance Soldering』 の紹介(その1)

 「炭素棒ハンダ付け装置」・・・海外では“RSU”と略されているのを目にしたので、以降“RSU”と記してみる。

 “RSU”とはResistance Soldering Unitの略であり、炭素棒に限らずステンレス線も電極として用いられる。Micro-Mark社はResistance Soldering Equipment(装置)と称している。話はそれるがどれを見ても定価が$500~$700と高価である。スーパーバリューパッケージでも$275.14(約3万円)とイイお値段だ。筆者のパチンコ用24 Vトランスの2段階接続はフットスイッチや耐熱電線、炭素棒電極などを合わせても1台あたり1万円もしなかった。


 さて、RSUを自作するためネット上で情報収集していた頃、カーボン抵抗と乾電池を使った小さなお遊び程度のものから、トランスに太い電線を巻き直したスポット溶接機とも言える大きなものまで様々なRSUのDIY記事がアップロードされていた。しかし装置を作るものばかりで詳しい使い方の動画はあまり見かけなかった。

 そんなこんなで今年に入りスライダックを使って電圧調節をしはじめた時、「Resistance・・・」で動画検索すると以前よりもRSUを使った模型製作動画が増えているのに気づいた。その中でも特に英国のScalefour SocietyがRSUの教本としてアップロードしている『Guide to Resistance Soldering』には、原理や道具から実際の手順まで詳しく説明されていた。おまけにScalefour(4 mmスケール)と称しているだけに対象はOO(HO)サイズなので大いに参考となる。



 いくつかのシーンをスクリーンショットで簡単に紹介するが、詳しくは動画をご覧いただきたい。

GuideOfRSU_01.jpg

2:10 RSUの利点について。
GuideOfRSU_02.jpg
・発熱が局所的であり、他の部品が外れることなくハンダ付けを終えられる。
・冷えるのが早く、きれい(註:美しいという意味ではない)でハンダごてよりも早い。
・加熱の応答性が良く実際には瞬間である。
・接続箇所に熱が行き渡る効率的な加熱である。
・プローブ(電極の先端)はハンダ付けの前~最中~終了後までワークを保持する“第三の手”として使われる。またフットスイッチで両手が自由となる。

2:50 安全について。
GuideOfRSU_03.jpg
一般的なハンダ付けにおける注意の他に、
・35-40アンペアに対応したプラグや電線を使うこと。
・キットの部品はすぐに熱くなるので指に注意すること。
・変圧器を含む装置は磁場を生じさせるので腕時計やクレジットカードを保護すること。ペスメーカーといった医療機器を装着していたり、疑問がある場合はアドバイスを求めること。

- クレジットカードの心配までされているのには驚いた。動画では「ワニ口クリップは大電流に向いてない」という注意もされている。動画に使われているクリップはワニ口のギザギザが無くフラットである。またアース板に鉄板を使うことで磁石が利用できるのだが、我が国では錆が問題となるだろう。 -

7:27 糸ハンダや練りハンダよりも、小さく刻んで“置きハンダ”として使われることが多い。面白いのは融けたハンダをピチャッと落として薄板を作るという方法だ。フラックスはシリンジに入れて注射針で流している。筆者は水ペンに入れて塗っているがそれより多い量のフラックスが使われるということだ。熱媒体としても積極的に利用しているのだろうか。
GuideOfRSU_04.jpg

9:28 電圧調節はプラグの挿し口を変えて行っている。まるでパズルのようだが中の配線は何となく想像がつく。
GuideOfRSU_05.jpg

10:34 さて、ここがRSUを使う時のコツであろう。
GuideOfRSU_06.jpg
RSUを使うための明確な順序がある。ひとたび部品が準備されたら…
1.部品を配置して所定の位置で保持し、プローブ(註:炭素棒の先端のこと)をワークに接触させる。
2.フットスイッチを踏む。普通は1-2秒と短い。
3.スイッチから足を離す。
4.そのまま動かずに、ハンダが冷えて固まるまで数秒待つ。
5.ワークからプローブを離す。

プローブを当てて、フットスイッチを入れ、フットスイッチを切り、(しばし待ってから)プローブを離す

 筆者は日頃からモーターツールでもフットスイッチを使っているため足踏みには慣れている。ただこの順序が体得されるまではうっかり通電したままワークにプローブを当ててしまうこともあった。4 V程度ならパチッと火花が散るだけで済むが、6 V近くになるとバチッ!という音とともにワークに傷がつくこともある。

(つづく)
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コメント
コメント
電気ハンダ付けの電極
あの動画みて驚いたのは電極で、アース側はクリップで炭素棒側は、炭素棒に銅メッキしたガウジング棒のような電極を真鍮の器具にくわえて使っていますね。電圧もすこし低めのようです。
2021/02/22(月) 18:07:40 | URL | ゆうえんこうじ #64owOXpE [ 編集 ]
銅メッキの炭素棒は低電圧でOK
ゆうえん様
ワニ口クリップ(みのむしクリップ?)はギザギザが無く、フラットな電極板が内側にもありますね。ボルトに孔を開けてバナナプラグを挿すのには驚きました。
仰るようにガウジング棒(銅メッキ炭素棒)を使うと低い電圧で済みます。海外製RSUの電圧が低いのも銅メッキ炭素棒を使っているからでしょう。

ガウジング棒は私も使ってみました。ワーク-炭素棒間の他にも持ち手-炭素棒間でも生じています。ゆえに持ち手が過熱します。この熱が勿体ないと思い探し回ったところ溶接用のガウジング棒に辿り着きました。私の電源装置は6 Vだったので15 Aのヒューズがバシバシ切れました(笑)

よく考えれば当然でした。炭素棒の抵抗を0.25 Ωと設定しましたが、持ち手-炭素棒と炭素棒-ワークの直列の抵抗値です。炭素棒を銅メッキすると持ち手-炭素棒間の抵抗が減り、抵抗が半分になると考えればオームの法則から同じ電圧でも電流値が倍増します。ということは、初めから銅メッキ炭素棒を使えば半分の電圧で同じ電流値が得られます。
今となってはスライダックもありますが、私の買ったガウジング棒はφ4より細かったため今の持ち手には使えません。ピンバイスのようなチャック式の持ち手なら使えますね。
2021/02/22(月) 19:21:20 | URL | むすこたかなし #- [ 編集 ]
ガウジング棒先端の形状
動画の中で鉛筆削りが出てきて、ガウジング棒の先端を円錐形に削っているのも、先端に行くほど断面積が小さくなりで抵抗値が大きくなるため、先端部を中心に発熱させる工夫ではないかと思いました。
高梨さんも炭素棒先端をドライバー状に削られていますが、接触面積が少ないほど先端が高温になりませんか?
2021/02/22(月) 23:42:06 | URL | ゆうえん・こうじ #64owOXpE [ 編集 ]
Re: ガウジング棒先端の形状
たしかにドライバー状の先端をベタっと接触させると光りません。点接触ではオレンジ色に光るので、それだけ発熱部分が集中していると考えられます。ただ私のφ4炭素棒(理科実験用)は削れやすいのが欠点です。

エッチングキットの折り曲げの補強(14:00~)ではプローブの円錐側面を外側から“角部分”に当てて加熱していますね。
2021/02/23(火) 12:01:57 | URL | むすこたかなし #- [ 編集 ]
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